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MERLIN (人工衛星)
MERLIN (MEthane Remote Sensing LIdar MissioN)は、地球温暖化の原因物質の一つであるメタンの濃度を観測する人工衛星。フランス国立宇宙研究センター(CNES)とドイツ航空宇宙センター(DLR)の共同事業として、2016年の打ち上げが計画されている。
== 概要 ==
メタンガスは二酸化炭素の21倍〔"京都議定書目標達成計画(平成20年3月28日改定)" 環境省〕という高い温室効果を持ち、その排出削減が京都議定書などの国際協定によって求められている。メタン削減の対策と評価のためその定量的把握が求められる一方で地上の観測点はあまりに数が少なく、人工衛星を使ったリモートセンシングの役割が重要となる。2010年2月の独仏閣僚会議の決議により、メタン濃度の地域的分布と時間的変動を監視する小型衛星の共同開発が開始された〔"MERLIN: The Methane Mission" Research in Germany〕。1億2000万ユーロと見積もられる経費は両国が均等に分担する。
メタンを観測対象に含む人工衛星としては2009年にGOSAT（いぶき）（設計寿命5年）が打ち上げられているが、太陽光を光源とするパッシブセンサーによる観測であるため昼側のみの観測となることと、観測結果が大気中微粒子や雲の影響を受け易いという制約があった。MERLINはレーザーを用いたアクティブセンサーの観測アプローチを採ることでこれらの課題をクリアし、更なる観測精度向上を目指す。
衛星に使われるプラットフォームは過去に15機の打ち上げ実績があるフランスのMYRIADEで、MERLINはその発展型「MYRIADE EVOLUTIONS」を採用する最初の衛星となる。ペイロードであるメタン観測装置の開発・製作はドイツ側が担当し、打ち上げ後のミッションコントロールはフランスのトゥールーズ宇宙センターによって行われる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア（Wikipedia）』
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